Webプロジェクトマネジメント標準」を元に、自分自身が理解しやすいような形で要約メモしておきたいと思います。

クラッシングやファスト・トラッキングでスケジュール短縮を図る

スケジュールの進捗を把握する際に重視すべきなのがクリティカルパスマイルストーンです。致命的な遅延を防ぐためにも、他のアクティビティ以上にクリティカルパスの進捗を把握する必要があります。マイルストーン単位でプロジェクトに節目をつけ、スケジュールに0% →50%→100%などのステータスを加え、メンバー全員でスケジュールを把握することも効果的です。

スケジュールの遅れを是正する有効な手段として、クラッシングファスト・トラッキング資源平準化があります。

  • クラッシング
    クリティカルパス上のアクティビティにリソースを追加し、作業の期間短縮を図る方法です。それまでひとりだったコーダーをふたりに増やすといった措置がこの手法になります。ただし、人数を倍にしてもパフォーマンスが機械的に2倍になるわけではありません。また、クリティカルパス上にあるタスクに対して行使されなければスケジュール短縮には結びつきません。この方法はコストの増加につながります。
  • ファスト・トラッキング
    もともとは順列(FS)に並んでいた2つのアクティビティを同時進行で進めて納期短縮を図る方法です。例えばデザインとコーディングを同時進行させたり、仕様書が確定する前にデザインに着手したり、動作チェックを制作側とクライアント側で同時に行うなどです。その後の大きなトラブルも生みかねないリスクもあります。
  • 資源平準化
    メンバーのスキルや作業に当てられる時間などを考慮して、タスクの割り当てを最適化する方法です。例えばスキルの高いメンバーをクリティカルパス上の重要なタスクに割り当てる、ひとつのタスクを分割して重要な部分をスキルの高いメンバーに、それ以外を他のメンバーに割り当てるなどです。つまり、作業の遅れをスキルで調整するわけです。

スケジュール遅延の事実や理由は何らかの形で明文化して残しておきます。ただし、遅れが発生してからリマインドするのではなく、「○日に提出いただく予定の原稿準備はいかがでしょう?原稿提出が遅れてしまいますと、デザイン着手がその分ずれてしまうため、ご協力よろしくお願いします」などと、事前に働きかける姿勢が大切です。

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