フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。」を元に、要約メモしておきたいと思います。

社会保険の種類

健康保険は、正確には健康保険国民健康保険のふたつに分けられます。サラリーマンなどの雇われの身である人が健康保険、それ以外の人は国民健康保険に加入することになります。年金の方はこの健康保険とワンセットになっていて、「健康保険」加入者は厚生年金に入り、「国民健康保険」加入者は国民年金に入ることになります。
また、フリーランスに成り立ての時には、例外的に任意継続という方法を使うことで、サラリーマン時代と同じ健康保険に2年だけ継続加入することができます。
こうした社会保険料は、まるごと社会保険料控除というものに算入することができます。国民健康保険も国民年金のお金も、払った分はまるごと所得から差し引けることになります。

健康保険の基礎知識

国民健康保険というのは、世帯単位で加入するものです。保険料は世帯全員の年間収入によって決まります。その算出方法は地域によって異なります。

国民健康保険の保険料は、扶養者の数によっても変わってしまいます。一人あたりいくらという形で保険料が増える仕組みです。ところがサラリーマンの健康保険では、被扶養者に対して保険料はかかりません。年間収入(所得ではない)が130万円以下であれば、被扶養者として無料で旦那の保険などに加入することができます。しかもこのときの保険料は会社が半分持ってくれるので、当人の負担も少なくて済みます。

傷病手当金というものも国民健康保険にはありませんが、健康保険にはあります。病気や怪我によって働くことができなくなり、かつその間賃金の支給を受けることができない状態になったときに1年6ヶ月の期間、傷病手当金として標準報酬額(交通費や残業代も含む)の60%が支払われるものです。

国保組合

国保組合とは、職能団体などが互助会的側面を持って運営している国民健康保険の組合です。こうした組合は全国に139あり、その多くが定額の保険料をうたっています。フリーランスに関わる主な国保組合には以下のようなものがあります。

  • 文芸美術国民健康保険組合
  • 東京芸能人国民健康保険組合
  • 東京技芸国民健康保険組合
  • 京都芸術家国民健康保険組合

年金の基礎知識

国民健康保険の場合には、プラス国民年金基金という選択もあります。任意加入の上乗せ年金制度で、掛け金は全額社会保険料控除の対象になります。また、将来への保障という意味では小規模企業共済というものもあり、こちらも小規模企業共済等掛金控除として、社会保険料控除と同様に控除の対象です。

社会保険は、「極力負担を減らす工夫をこらしつつも、余剰資金が多くできようであれば、税金で持って行かれるより将来への備えに投資して節税を考える」というのに使うことができます。どうしても払えない年には滞納しておいて、稼ぎの良い年にまとめて払ってしまう。そうするとその年にまとめて控除として算入できることになります。

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