心理学入門」を元に、要約メモしておきたいと思います。

母親の心理状態は胎児にどのような影響を与えるか

母親のストレスは、不安物質(ホルモン)となって胎児の体内に入り込み、胎児の情動に影響を与える。

感覚はお腹の中にいる時から発達している

胎児は、母親が冷たい水を飲むと嫌がり、子宮を満たしている羊水が甘ければ飲み込む回数が増える。これらのことから胎児は、視覚、味覚、触覚などの感覚器官を発達させ、下界からの刺激に反応しながら生活している。

移動能力を備えて言語の獲得へ

乳児は、8ヶ月頃には自分でモノをつかんだり投げたり、渡したり受け取ったりして遊ぶようになる。でもそれは「自分とモノ」「自分とヒト」という2者の関係という閉じられた世界でのやり取りにすぎない。9〜10ヶ月頃になってハイハイが出来るようになると、「ヒトを介してモノと関わる」「モノを介してヒトと関わる」ことが出来るようになり、乳児は「モノ、ヒト、自分」という3者関係が成り立つような空間的な広がりの中で、初めて言語を獲得し始める。

「自分」という意識のはじまり

1歳未満は、1人が泣くとつられて泣いてしまう。つまり「自他の区別」がつかない。
1歳半ばから、鏡の中の自分が分かる。他人に対して思いやりを示すことが出来るようになる。この頃から「自分」と「他人」を区別できるようになる。
2歳くらいになると、自分にも名前があることが分かる。

仲間との遊びを通して社会性を身につけていく幼児

3歳未満の遊びは、一緒に遊んでいるように見えながら、ひとりひとりが同じような玩具で別々に遊ぶ「並行遊び」。
3歳頃の遊びは、玩具の受け渡しなどの交流はあるが関心は自分の遊びにある「連合遊び」。
4歳以降の遊びは、仲間と一緒に遊び、それぞれの役割がある「共同遊び」。

自己主張と自己制圧の力が身につく第一反抗期

2,3歳になると「第一反抗期」を迎える。周囲の大人のしつけや集団生活を通して、「自己主張」と「自己制圧」の力を身につける。

具体的な思考から抽象的な思考へ

小学生になると、具体的なモノに対して理論的な思考ができるようになる。2列に並べた同数のおはじきを、目の前で片方の列の間隔を広げる。どちらが多いか訪ねると、間隔の広いほうが多いと答える。
小学校高学年になると、純粋に理論的な関係だけを頼りに推測できるようになる。ネズミがイヌより重く、イヌがゾウよりも重いとしたら、ネズミとゾウのどちらが重い?という問題に正解できるようになる。

仲間からの影響が強くなる時期、ギャング・エイジ

小学校中学年から中学に上がるころまでを「ギャング・エイジ」と呼ぶ。それまではさまざまな年齢の子供たちが、特にメンバーを固定することなく男女入り交じって遊んでいたのに、この頃になると、同姓の同じ年齢の子供たちが固定的なグループをつくり始める。いつも一緒に何かをすること(同調行動)を通して、自分たちがひとつの集団に属しているという強い意識(帰属意識)を持つ。集団におけるルールの必要性や責任感を学んでいく。

2つの性の概念、セックスとジェンダー

生物学的な性を「セックス」、特定の文化の中で形成される性を「ジェンダー」と呼ぶ。ジェンダーは、女はピンク、男はブルーといったもの。

第二反抗期を経て、アイデンティティの形成へ

子供から成人に移行する過渡期を「青年期」と呼ぶ。その中でアイデンティティを築き上げていく。

モラトリアムが長引く現代の青年期

猶予(モラトリアム)期間が延長され、アイデンティティの問題を未解決のまま成長すると、後の発達段階で深く悩み苦しむことがある。

同姓の親密さと異性との親密さ

異性との親密な人間関係を築くためには同性との親密な関係の中でしっかりしたアイデンティティを確率する必要がある。

人生の最後まで能力を発揮するために

責任感や役割など、自己決定や他人の役に立つ機会が用意されれば、蓄積された能力はいつまでも発揮できる。

老年期におけるソーシャル・サポートの重要性

温かい家族や仲間との関係の有無は、健康にも影響を及ぼす。失うものの多い老年期には、ソーシャル・サポートのネットワークが、生きる意欲を与えてくれる。

死の準備とターミナルケア

不治の病にかかったことがわかったとき、人はまず死を否定する。次に怒りを感じる。そして神などに取りすがる。審判や寂しさからうつ状態になる。死を受け入れる。

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