もくじ
「発想を変えれば、みるみる良くなるあなたのブランド」を元に、要約メモしてきたいと思います。
商品とブランドの関係
コートをブランドで探すか、コート売り場で探すかの違い。
もし自分のブランドがコート売り場で価格別や素材別に置かれているとしたら、ブランドイメージやコンセプトに時間やお金をかけても評価が得がたい。
ブランドで顧客を呼び込む戦略であれば、商品以外の売り場、販促、宣伝、パッケージなど、ブランディングに投資をする。
売れる実績ブランドと、独自企画ブランド
顧客は「他にはないデザインの商品が欲しいのではなく、「他にはない満足感が得られる商品」が欲しい。
八方美人ブランドからの脱却
八方美人ブランドは会社にとって優等生だが、クセのあるブランドは顧客にとって「気になる存在」となり得る。
企画やアイデアだけでは終わらせない
100人のうち80人が面白がってくれて、
そのうち20人が真剣に具体化を考え、
そのうち15人が企画書やプレゼン、情報収集をし、
そのうち7人が勇気を持って社内で提案をし、
そのうち4人が社内の壁に、提案がもろくも却下され、
残った3人が、食らいついてでも企画を実践し、
成功するのはそのうち2人。
素人が評価する商品、プロが評価する商品
素人である消費者が評価する商品
ブランド名、イメージ、価格、売り場など感覚的に商品を選ぶ。商品のステッチ、素材の混率、パターンやシルエット、芯地、生地の風合いなど、プロではないので、それらが理由で商品を評価することはあまりない。
ただ、イメージは商品を手にする前にすでにインプットされているので、「スコットランドのツイード」と言われると、何となく歴史がある「固い感じ」がする。そういった既成概念が大半を占めている。
プロが評価する商品
ブランドのイメージや売られ方、ディスプレイなどの環境ではなく、純粋に商品そのものを評価する。
プロの評価を優先すれば消費者からの評価は下がり、消費者には分からないだろうと高をくくった商品は、いずれ化けの皮が剥がれる。市場、消費者、顧客は長い目で見れば正直に評価をするもの。
見せる商品と、売る商品
ブランドには1型1000枚売れる商品と、50枚しか売れない商品の両方があることを認識する。
見せる商品は、新しい提案商品や、多くの顧客には支持されにくいもの、今までの期待を裏切るものなど。
アパレルの強み(Strength)、弱み(Weakness)とは
- 知名度のあるブランドライセンス(告知力)
- 創造力のある有名デザイナー(企画力)
- 独占的な素材原料戦略(商品力)
- 差別化された独自シルエットやデザイン企画
- 競争力のある価格商品戦略
- 他社を圧倒する生産オペレーション(短期対応)
- 売り場数が多い(ランク別営業拠点)
- 販売流通に優位性がある
- ブランドイメージが明確でユニーク
- 価値あるブランド背景、歴史、ストーリー
- 宣伝、販促・媒体への投資力
- クチコミになる信者ファンの存在
- 見込める顧客囲い込み(顧客カード)実績
- 流通のスピード
- 特許・意匠登録で他社との差別化
- 流通の協力(フランチャイズ)の存在と活用
- 心をつかむ顧客サービス
- 独自の販促戦略(SPA)
- 管理職の保身、戦略意識の有無
- 新規チャンネルの開発と交渉力
アパレルの機会(Opportunity)とは
- 市場の絶対規模
- 市場の成長率
- 技術に対する業界常識の変化
- 常に満たされないニーズの存在
- 高マージン率の仕組み
- 競争相手の少なさ、弱さ
- 安定継続した価格政策
- 異業種とのブランド価値の創造
- ファッション情報
- メディア分析と流行雑誌
- 目新しさを備えたブランド戦略
- 企業の危機感と革新意識
アパレルの脅威(Threat)とは
ファッションのトレンドの変化ではなく、価値観の変化。ユニクロの下着を選ぶなど、高級と品質をアイテムで分けて購入する。
イメージはどのくらい到達するか
雑誌や新聞の広告は5〜10秒くらいしか目をとめてもらえない。年間に1,2回程度、300〜400万円かけてファッション雑誌にタイアップ広告を出すブランドの場合でも、一般の消費者にはなかなか届かない。
ブランドのコンセプト
何でもありでは、コンセプトが伝わらない。「ひとことで言って○○なブランド」と説明出来ることが重要。顧客や得意先にハッキリと自分のビジネスやコンセプトを説明することができ、次の新ブランドの開発に際し、ブランド間のセグメンテーションやポジショニングが明確になり、複数のブランドの存在が可能となる。
知名度のギャップは、購入ギャップ
- 各種広告
- キャンペーン、モニター参加
- メンバーズカード、ポイント
- 購買のアクション
など、段階を踏んでギャップを埋めていく。
顧客心理の理解
高級ブランドのカシミアのコートの場合、他ブランドの商品価格帯は12万円や14万円なのに対し、99,000円などというケチ臭い割安感を出す価格にしてはいけない。高級ブランドは商品にこだわることは当然ながら、その環境や仕掛けにこだわることが前提。
商品はショップイメージで価値が変わる
役者一人一人の演技もさることながら、舞台の全体イメージから観客は満足感を得るように、顧客は、商品そのものはどこで買ったは意外と覚えていない。しかし、どんな売り場で購入したかは覚えている。
ブランドバイブル
ブランド哲学、戦略や考え方、イメージなどを形にしたブランドバイブルを作る。その際、写真やグラフなども使って、デザインされた「見る企画書」になるように。ひとつのポイントを1ページで作っていく。
ブランドの根源
- ブランドの歴史、起源、経緯などスタートにまつわる諸々のストーリー
- ブランド名の意味、こだわり
- ブランドカラーやロゴマークについて
- ブランドのイメージ
- ブランドのキャッチコピー
マーケティング戦略
- ターゲットの分析
- ブランドをとりまくビジネスや市場の動向
- 価値観やトレンドとそのビジネス
- 消費傾向とブランドとの接点
- なせこのブランドなのか
- 成功イメージ
- オペレーションマップ
商品企画戦略
- 商品イメージ
- 商品構成
- 上代戦略
販売戦略
- 流通分析
- 販売企画
- 売場開拓戦略
- 売場企画と店頭イメージ
宣伝販促企画
- ブランドをどのようにターゲットに伝えるか
- 競合イメージとの差別化
- 投資とその効果
- 告知の企画アイデア