もくじ
2020年はたくさん旅をした
北海道から陽出る!日出処の北海道!みたいなことをうまいこと書きたかったのだけど、これを書いているのが大晦日なので、もうどうでもよくなって適当に付けたのがこのタイトルである。
今年はGoogleマップにたくさんピンが立った。北海道から宮古島まで、行ったことがある場所やお気に入りの場所、次に行ってみたい場所など様々だ。現在地が示しているように、いま富良野でこれを書いている。
旅のひとくくり
家を手放して多拠点生活/アドレスホッパーとなり、2020年3月からADDressを利用し始めた。早く行こうともゆっくり歩もうとも思わず、その時の気持ちの向くままに行動した。ADDressの全拠点のうち44拠点に行った。
ADDress【公式】定額住み放題 多拠点生活プラットフォーム
こんなすばらしい時代の境目において、日本全国を旅できていいなぁと思う。日々、人や物との触れ合いがある度に価値観が変わっている。わざわざ来ないけれど、ADDressの拠点があるから来る場所というのがあって、ADDressを通して見える特別な世界があるからADDressを続けているんだと思う。自分を成長させてくれる間は利用したいし、いつか自分以下のサービスになることがあったら、何か他の方法を考えると思う。
旅をする中で、この土地がどうだとか思うところはたくさんあって、書きたいことも溢れんばかりだけれど、なにぶん今日は大晦日なのである。
そういえば、札幌の美容室で「本州にセコマ(北海道のコンビニ、セイコーマート)が無いって本当ですか?」と聞かれたのだけれど、どう回答すれば一番面白かったのかいまだにわからない。真面目に答えてしまったので腑に落ちていない。
北海道の鰤(ぶり)
ここ数年、北海道で鰤(ブリ)が漁れるようになったらしい。最初は漁れても外道扱いされていたが、ようやく道産鰤として流通し始めたところのようだ。
地元の富山は鰤文化で、日常的に食べるし、結婚した時に縁起物として贈られることもあるくらい、そこに住む人と鰤は密着している。富山県の氷見市では寒ブリがブランド化された。その影響で、鰤は東京の中央市場で卸されて、数倍の金額で取引されるルートをたどる。結果、富山では地元の人が自物の鰤が満足に食べられず、他県の鰤がスーパーに並ぶ状況が続いている。
鰤は捨てる所なしである。刺身が極上の食べ方だけれど、大きなブリカマ焼きも美味しいし、ぶり大根もご飯がすすむ。鰤一匹あれば米1俵食べれるのである。一方で、北海道ではまだ鰤を食べる文化が育っていないようで、ぶり大根の鰤の目玉の周りもおいしいよねって言うと、だいたい想像が先走るので気持ち悪がられる。まず食べればどんなに美味しいかわかってもらえるのにね。そういう意味でこれから先、北海道で鰤の新しい食べ方が生まれるといいなぁと思う。鰤の食べ方の破壊、継承、再構築である。
鰤は出世魚なのでなので名前が変わる。鰤よりも小さな状態で、富山でフクラギと呼ばれる。フクラギは鰤ほど脂が多すぎず、刺身で食べるといくらでも箸が進む。最近初めて知ったが、北海道でもフクラギと呼ぶようだ。あぁそうか、「北前船」の影響かと思った。
富山と北海道の共通点
昔、北前船という、北海道と富山を行き来する船があった。物産の交流があり、その影響が色濃くある。富山は昆布の消費量が日本一であり、昆布締め、昆布巻き、とろろ昆布おにぎり、何を言っているかわからないかもだけど、気づくとものすごい昆布文化なのである。
札幌ラーメン
カレー好きなので、札幌にきたらスープカレーにハマるかと思っていたら、それよりも味噌ラーメンにどハマりした。
「らーめん信玄」の「信州こくみそラーメン」を食べたあたりで味噌ラーメンの概念が変わってしまい、あっさり系の味噌ラーメンの先祖をたどりたくなった。味噌ラーメンが生まれた場所は「味の三平」であり、みそ汁のような絶妙なバランスが衝撃だった。札幌ラーメンが生まれた「だるま」の醤油ラーメンも、屋台の味が色濃くてよかった。ひととおり先祖巡りをしたところで、味噌ラーメンへの執着は落ち着いた。
札幌ラーメンについて端的にまとめられている良いサイトがあった。
どこの材料でも、どこの味でもそれを札幌の水と気候で調理すれば、札幌産になる。これがうまい。これが札幌ラーメンだ。
札幌ラーメンってなんだ?
富山のラーメンといえば「富山ブラック」だが、「西山ラーメン」というチェーン店がある。昭和の家族がラーメンを食べに行くといったら西山ラーメンか8番らーめんだ。いまでも西山ラーメンの味噌ラーメンの麺が美味しくて仕方ないと思っているのだが、昔は一世を風靡したらしい。西山製麺の創業者が富山出身であるのは偶然ではないと思う。やはり北海道と富山がいちいち繋がっているのだ。
北海道には梅雨がない
蝦夷梅雨というものがあるが、いくつかの条件が重なってようやく梅雨になる確率は極めて低い。近年の関東の梅雨は重すぎてつらいし、1ヶ月間ずっと雨なのは梅雨ではなくもはや雨季なので、梅雨の時期は北海道にプチ移住することをおすすめしたい。
街同士がライバル
北海道の広大さと気候があいまって、東西南北の街同士が適度に刺激しあっている。それでお互いを高め合うのことにつながっている。
サウナのレベルが高い
サ道の「北の聖地」は最高だ。すごいのは、北海道にはこのレベルのサウナがゴロゴロしてること。帯広の「北海道ホテル」のロウリュ、水風呂、露天風呂での休憩時の外気温がちょうどよかった。札幌にもJRホテル、シャスマックプラザなど広くていい。
意外と雪が降らない場所がある
帯広とかほとんど雪が降らない積もらない。
−20℃とか意味がわからない
正月に大雪山に雪山登山しようと思ったんだけど、吹雪だし1歩目でひざまで埋もれるしで引き返した。たとえばストーブは触らなくても暖かさは感じられる。それと同じように、−20℃の冷気というのは骨まで寒い。
北海道にはゴキブリがいない
これは衝撃的だ。聞き取り調査をした限りでは都市伝説ではなく、本当にゴキブリがいない。仮に段ボールについてきて住み着いたとしても、2世代以降は生きていけない。ただ、猫ほどの大きさのネズミの目撃情報がある。
北海道にはマイマイガがあらわれる
いないばかりでもない。北海道にいる生物もいる。マイマイガは、およそ10年周期で大量発生を繰り返す性質がある。その仕組みやスイッチはわかっていない。
約10年周期で大発生を繰り返す性質があり、その際にすさまじい個体数と旺盛な食欲であらゆる草花、樹木の葉を食い尽くすので森林害虫として非常に有名である。なお、大発生する仕組はよくわかっていない。
マイマイガ
北海道は意外と近い
羽田空港→旭川空港が1時間半、旭川空港→富良野が1時間ほど。最近はANAよりもPeachが熱いので、その場合は成田空港→新千歳空港が1時間50分。たとえばワーケーションで無理に関東圏を移動するよりも、北海道に行ってしまった方が最高に幸せであることに気がついてしまった!移動距離はあるけど移動時間はあまり変わらない。移動中に作業をするスタイルとも相性がいい。
あと最後に特記すべき点としては、秋に食べた「落葉きのこ」の美味しさがいまでも忘れられない。