もくじ

起業セミナーの内容をメモしておきたいと思います。
起業に関するセミナーや勉強会は、やはり熱い人が多くてギラギラしてますよー!

「法人という人に、魂を吹き込むのは生身の人間」
という、ちょっと格好良さそうな言葉を思いついたところで、早速。

事業形態はどのようなものがあるか

  • 株式会社
    株主が会社に出資し、会社から委任された取締役が、会社経営を行う。
  • 合同会社(LLC)
    社員が会社に出資をし、原則的に全社員が会社経営を行う。
  • 合名会社
    社員が直接会社を経営する。
  • 合資会社
    合名会社の有限責任社員と、無限責任社員が混在。
  • 有限責任事業組合(LLP)
    合同会社に似た形態でありながら、法人格がない。LLC→株式会社はできるが、LLPから会社にはできない。
  • NPO法人
    特定非営利活動法人

どのような事業形態を選ぶべきか

株式会社

  • 将来の事業成長が見込め、多額の増資を予定している。
  • 外部から優秀な人材をヘッドハンティングし、経営を任せたい。
  • どうしても、顧客と取引をするために株式会社という肩書きが欲しい。

LLC

  • 会社経営のランニングコストを少しでも低く抑えたい。
  • 事業規模がとても小さく、会社運営にあたって手続き面にかかるコストをできるだけ省きたい。

どれでも

  • 当分の間は、ひとりで会社を経営していく予定である。
  • 才能のある人を、上下関係なく組み合わせるような事業を行っていきたい。

LLP以外

事業体名義で銀行口座を作ったり、不動産を得たい。

KK以外

会社形態をとりたいが、当面の間は財務内容を債権者に公表したくない。

合名・合資

労務提供を出資したい。

LLC・LLP

法人同士で、合併事業をはじめたい。

NPO

公益的な性格を帯びているが、商売としても成り立りうる事業。

NPO法人のメリットデメリット

メリット

  • 官公庁の後援や、民間の協力などを受けやすい
  • 役員報酬の上限規定はない
  • 認定NPO法人(国税庁長官の認定)になれば、寄付を行った個人や法人は、税制上のメリットを受けることができる

デメリット

  • 設立に期間がかかる
  • 最低でも10人以上の社員が必要
  • 出資者に対して利益を分配したり、残余財産の分配をすることができない
  • 役員のうち2/3以上の者は、報酬を受けることはできない
  • 株式会社に組織変更することができない

合資会社の行く末

事業継承の問題から考える

合同会社をはじめに作ることにより可能となる裏技

最終的に作る会社が株式会社である場合は、

  • 税金が安くなる(10万+6万)
  • 現物出資が容易になる

あくまで裏技なので、あまり望ましくはない。

株式会社設立手続きの流れ

  1. 設立手続きをする者を決める
    会社を設立するにあたり、設立の手続きをする人(発起人)を集めます。
    発起人は1人以上必要です。
    発起人は、設立の登記をしたときに株主になります(誰が主導権を握るかなどの資本計画を明確にたてておく)。
  2. 会社の基本方針を決める
    会社の事業目的
    本店所在地(市区町村単位)
  3. 商号を決める
    商号調査は、法務局(=法人を扱う)で行う。
  4. 印鑑を作成する
  5. 定款を作成する
    会社の憲法。株式会社の組織や活動事項を定めるために欠かせない、根本的な原則。
    公証人の手数料5万円、印紙が4万円がかかるが、オンラインだと印紙代がかからない。
  6. 公証人の認証を受ける
  7. 出資の履行をする
    具体的には、代表発起人もしくは取締役個人の口座に、各発起人が金員を振り込む。
  8. 各種書類の作成
  9. 設立登記申請
    この日が会社設立の年月日
  10. 登記完了
    印鑑証明書、資格証明書の取得
    重要な契約等の締結
    税務署等への届け出
    登記に15万円かかるが、オンラインだと14万5千円

監査役を置くメリットとは

監査役とは、株式会社の業務等を監督するもののことを指します。監査役を置くことによって、対外的な信用力も上がることが考えられます。また、株主総会の権限を小さくすることができるので、ある程度会社の規模が大きくなった段階で、取締役会と共に検討します(株主が3人以上になった段階をひとつの目安に)。

株券を発行するべきか

原則的に、株券は発行する必要はありません。もし発行する場合には、定款にその旨の定めを置く必要があります。
株券を発行してしまうと、株券の善意取得、株券提供広告のコストが考えられます。

株主だけを取締役会にしたい

発行している株式のすべてに譲渡権限が付いている会社(非公開会社)であれば可能です。

商号について

原則的に、商号を自由に決められます。明らかに他者の利益を侵害するようなものや、同一所在地に同一の商号で登記することはできません。

株式会社の有限責任という名の背景に隠れる落とし穴

銀行との連帯保証

発起人が、会社設立前に会社のために支出した費用を、設立後の会社から支払ってもらえるのか。発起人の報酬は会社に請求できるのか

定款に書かれた限度内で請求できる。

他者からの借入によって会社を設立し、会社設立後に会社からお金を借りて、その借入の返済に充てた

問題あります。このような取引は、会社設立の無効原因となったり、関係者に賠償責任や刑事上の責任が生じる恐れが高いです。

Aさんの誘いに応じ、3人で300万円ずつ出資して会社を設立した。事業を開始してからBさんが「今回の出資は錯誤で無効だから、出資金を返して欲しい」と言われた

会社設立自体の無効原因とはなりません。

会社設立にあたり、色々な種類の株式を発行することができます

例えば中心となって会社を運営していく者は普通株式を発行することができます。資金のみを発行し、会社の経営に口出しをしない者に対しては完全無議決権株式を発行することができます。また、どうしても出資して欲しい人には配当優先株式などを発行することによって、会社への出資を募るための足かせを作ることができます。

取締役会を置かないで会社を作ってしまった

取締役会がないと、株主総会の権限が大きくなる。強行法規に反しなければ、どのような事項でも決議することができる。
株主総会の招集の仕方が違ってくる。

  • 役会あり
    会議の目的事項を記載し、書面等によって2週間前までに通知。
  • 役会なし
    書面によらずに、1週間前(定款によって短縮も可能)までに通知。

取締役会がないと、単独の株主が株主総会に直接議案を提出することができる。

電子公告を公告方法として定款認証を受ける

自サイトのURLが必要。官報が良い。
法務省のサイトからリンクしてもらえる。

相続人等に対する株式の売渡請求という規定が定款のひな形に載っていたのでそのまま取り入れた

例)当会社は、相続その他の一般継承により当会社の株式を取得した者に対し、該当株式を当会社に売り渡すことを請求することができる。

※譲渡制限の規定を設けていたとしても、株主の相続による譲渡に関してまで、会社の承認を求めることはできません。そので、この規定をおくことにより、相続による株主の権利変動も防止することができます。

注意すべきデメリット
自分に相続が起きた場合に、事業継承が上手くできなくなる恐れがある。

取締役を2人として会社を設立した際

取締役の人数が偶数の場合、意見が分かれた場合に過半数がとれない場合がある。そのまま否決となって、会社が前に進まなくなる。 これをデッドロックと言う。これを防ぐために定款に定めておくこと。
発行しているすべての株式に譲渡制限が付いている会社においては、取締役の任期を、最大で10年まで伸ばすことができる(注意するポイントは10年という長さ、損害賠償問題)。

会社名義のクーリングオフ

会社名義で買った通信販売商品は、クーリングオフできない。

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