もくじ
DAY8「自分の中の整理」
春めいて天気がよかった。家から立山連峰がくっきりと見える。粗大ゴミを処理場に何度か運んだ。車庫の2階の整理も始めた。夕方はミネストローネを作った。料理することが実家の整理のひとつの指標だったので、ひとまずよかった。まだ先はあるけど、だいぶ片付いてきた。
ミネストローネのシズル感。 pic.twitter.com/CePhZikyQa
— 大森常治@多拠点生活 (@tyoht) March 1, 2021
キッチン用品にキャンプ道具を取り入れているんだけど、普段使い用に8インチのダッチオーブンを買った。煮る蒸す揚げる炊くそして燻製もできる万能クッカーだ。他にも、メスティンで1合の炊飯ができるし、OPINELのナイフも普段使いできる。
今日は作業をしながら「クオリティ」について考えていた。これからの生活のクオリティや、クリエイティブのクオリティだ。普段SNSや動画サービスで目にするようなクリエイティブのクオリティが落ちているなぁと。それを嘆きたいわけではなく、人が担保してきたクオリティというものが、テクノロジーが担うようになったという進化でもある。
問題だと思うのは、もし失敗をしていてもそのまま生きていけてしまうことだ。たとえば同時翻訳が可能になった近未来で、まだ親が子供に多言語教育をしていても、それで子供の大切な時間を奪っていても、それは正しいでも間違いでもないので多様性の名の下にそのまま生きていける。スマホを持っていても調べることができない人もいるけどそれでも生きていける。2021年のいま、テレビからのみ情報を得ている人もいるし、コンビニで現金を使い続ける人もいる、すべては多様性で誰も否定されることはないはずだ。誰がどのルートで生きていこうと自由だ。だからこそ、いま自分が進むべき道を間違ってはいけない。
コロナ禍で、SNSを主としたWebサービスに「その層」が入ってきた。特に最近感じているSNSの低知能化は、その層を取り込んだことによるものではないかという仮説を立てた。人は5文字以上読めなくなっている。こう感じてしまっている以上は、自分の行動を変える必要がある。まずは必要のない物を整理したいと思う。
iPhoneのアプリを整理した
待っていて流れてくる情報からは少し距離を置いて、インプットの情報源を調整する。必要としていないものからはログアウトして、iPhoneからアプリを減らしていく。第1〜3段階くらいにわけて調整しながら整理していこうと思う。まずは第1段階として、必要ないものとWebサイトへのログインで代用できるものはアプリを削除した。2ページ目には、純正アプリやツール類、仕事上必要だけど日常的に使わないアプリをフォルダにまとめた。
スクリーンタイムの設定をした
スクリーンタイムで、SNSの使用可能時間をそれぞれ1分に制限した。スクリーンタイムで制限をかけたサービスは、アプリだけではなくブラウザからのログイン時間もカウントされるし、iPhone/Macのデバイスをまたいで合計時間がカウントされる。毎日ログインはできるので、必要な通知を逃すことはない。業務上SNSが必要なこともあるので、その時はいったん解除しつつ。
リマインダーアプリのタスクを整理した
遂行されないタスクを削除した。物と同じで、1ヶ月使われなかった/遂行されなかったタスクは自分にとって必要ないものだ。
メモを整理した
溜まっていたメモを削除した。Blogに書こうと思っていたことや、アイデアとして書き溜めていたことなどを捨てた。淀みのようなものを排除して、出入り両方の流れをより活性化したい。普段使いのメモアプリもBearから純正アプリのメモに変更した。
iPad Proを手放した
これはかなり模索してきたんだけど、こんなにも機動性の良いiPadだけで仕事を終えられるように工夫はしてきた。現状はMacで作業をした場合と比較して、トータルでの作業時間がどうしても増える。たとえばPhotoshop for iPadの機能は完全版とはほど遠いし、ファイル管理もアプリに紐づかせるOS設計なので、色んなアプリをまたいで作業を進めていくフローだとどうしても非効率になる。とはいえ、その中でもiPadでの動画編集は気軽でよかったし、文章のライティングも向いていると思う。プライベートワークの動画制作はiPadで簡易的にやっていたけど、これからはクライアントワークと同じくMacでやることにした。またいつかiPadを持ち歩くこともあると思うけど、それはあくまでも生活をアップデートする意味で。
必要ないサービスは解約/退会した
PayPayも解約した。Webサービスのログイン情報は「1Password」でセキュアに管理しているので、この辺りの整理もシステマティックに行えた。
YouTubeのチャンネル登録をすべて解除した
最後まで登録していたのは、「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」。何か思想を持って表現しているのではなく、ひたすら読んだ本の内容を伝えるチャンネル。その中でもお金に関するものが面白くて、特にタックスヘイブンの動画がよかった。Appleの節税スキームとして紹介された「ダブルアイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチサンドイッチ」が衝撃的。
おそらく中田敦彦は、言語の壁が取り払われた後の世界をみているんじゃないかなぁと。日本人が英語を学ぶ必要がなくなって、外国人も日本語を習得することなく、世界中の人がリアルタイムで会話できるようになった近未来。海外から日本に進出したいと考える人に対して、中田敦彦のチャンネルが機能するという所で。
生活のアップデート
これまでと同じiPhoneの使い方を続けるのではなく、使い方をアップデートして、より良いものにしていこうというのが今回の狙い。ちょっと極端な整理に感じるかもしれないけど、このあたりは日々の調整でいずれ安定していくと思う。何か習慣化するためには、できるだけ毎日続けられる工夫が必要だ。たとえばギターを毎日弾くことを習慣にするなら、ギターはケースに入れずスタンドにかけておく。ふとした瞬間に1秒で弾き始められること。何かをやめたい場合はその逆をやればいい。この辺りはスマホアプリの設計にも通ずるものがある。どんなジャンルのサービスでも、ユーザーの空き時間の奪い合いゲームに参加できるのが、スマホのアプリだ。
実家の物を整理していると自分の中がよく見えてきて、生活の整理やiPhoneのアプリの整理につながった。生き方は日々のまとまりであるので、その1日をどう過ごすかも整理していきたい。引き続き、クオリティについて考えている。夜はサウナに行った。
DAY9「灯油と平均値」
200リットルのタンクに、灯油が文字通り満タンに補充された。2万円のレシートをみていて「平均値」について考えた。全体の平均値というのは、極めて突出して良いものと悪いものも含めた平均値なので、平均値=一般的、大勢の意見、それがすべてではないのでスクリーニングが重要だなぁと。自分の知らない世界があるのは実際に動いて見てきた。
たとえばオンラインサロンの運営において、ヘビー/ライトユーザーが存在する。数が多いからといってライトユーザーに合わせるとヘビーユーザーの目が死ぬ。サロンを作っていくのはヘビーユーザーの方なので、ヘビー/ライトユーザー両極端に全力のアプローチが必要というのは納得。
DAY10−14「富山弁のイントネーション」
仕事で東京へ向かう。しばらく富山で生活して、富山弁のイントネーションが気になった。お店の人と標準語で話すと「どこか他の県から来た人だな、この土地のことを知らない人だろうから説明が必要だな」と思われるし、富山弁だと圧倒的に話が早くて距離が詰まる。
地元民の「富山」のイントネーションは「木陰」や「お餅」と同じだ。「富山行く?」は「富山市に遊びに行く?」を指し、標準語のイントネーションで「富山」というと、それは「富山県」のことを指す。イントネーションだけで富山市と富山県を使い分けているのだ。そういえば高知も地元民イントネーションが不思議だった。同じく「木陰」や「お餅」のイントネーションで「高知」という。