富山ブラックというラーメンをご存知だろうか。かなり濃い目しょうゆ味のスープに、少し固めに仕上げた太ちぢれ麺、たっぷりの濃厚ほろほろチャーシュー、これまた塩辛いメンマ、ザクザク刻んだネギに、黒こしょうをたっぷりかけて食べる。

戦後間もなく、肉体労働者のために、持ってきている日の丸弁当のおかずになるような塩辛いラーメンを作って屋台で出したのが発祥のようだ。のちに大喜(たいき)というお店を構える。

その本家の流れを受け継いだ店舗があるのだが、富山駅からは少し行きにくい。富山にバイクで帰省したときに、実家に向かう前に真っ先にその店舗に行った。少しオープン待ちをしてお店に入った。

バイクのナンバーを見た店長さんらしき人が「あー、東京からいらしたんですねー!」と出迎えてくれた。

僕は21歳の頃に富山から東京に出てきたので、そろそろ東京での生活の方が長くなる。出身地とは何だろう。僕は富山ブラックを食べるために、いったいどこからやってきたのだろう。

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