「Hot Pepper ミラクル・ストーリー」を元に、要約メモしておきたいと思います。
営業を複雑にする
当時、世の中的にも、営業の機能を別会社で販社化したり、代理店化したり、アウトソーシングしたり、中にあっても営業業務を分業化したりするのがひとつの流れだったが、ホットペッパーは営業の分業化を絶対にしなかった。
人件費コストの面からではなく、働く人のモチベーションの観点から営業の仕組みを考えなければならない。「自分で考え、決め、行動する」要素が仕事には必要。
トップ営業マンだけに聞くな
レストランに行くと、メニュー表がある。どこの産地素材でどんな味付けなのかが写真とともに書いてある。わかりやすくて、楽しくて、決めやすい。営業もまた自分たちの商品の価値や特徴をわかりやすくまとめたメニュー表が必要。この補助ツールを使って、徹底的に営業訓練をする。
やる気がないとか怠けているとかモチベーションの問題で売れていない営業マンに惑わされてはいけない。これは技術の問題ではない。技術の問題とそれ以外の問題は切り離して考えなくてはならない。
3つの型を創るニーズは多様化していない
顧客ニーズを整理して絞り込むと、団体をとりたい、回転率をあげたい、客層を変えたい、顧客単価をあげたい、せいぜいそんなものだった。それらの課題を解決できた原稿パターンやクーポン内容パターン、それらの課題を解決できる商品設計や流通設計やプロモーション計画をまとめたツールパターンを用意した。それを新規営業の「型」として完全に暗記して繰り返し、繰り返し徹底的に訓練した。
訪問の必然性
お客様がよく来てくれたと思える訪問であり、思わず嬉しくなったり、楽しくなったり、ほっと癒される訪問であれば、あいつが来ると面白いし元気になれると感じてもらえる。「七福神お届け営業」「おみくじキャンペーン営業」「こぶ茶と唐辛子せんべいでちょっと一服営業」など、お客様さまと営業マンの心理的距離を縮めて、訪問する意味づけをする。
ロジックジャンプを信じる
時にはひとつのお店に1日に3人もの営業マンが訪問し、「お前で3人目だ、いい加減にしろ」とお客様を怒らせることもあった。それでも訪問しているうちに「大変だね、よくがんばるね!」と言ってくれるようになり、「まあ、お茶でも飲んでいけ」と言われる。
そしてある日、いつもと違う知らない営業マンが飛び込むと、「うちの店の担当は○○さんだよ!」と言う。まだ取引もしていないのに、担当者になっている。その瞬間をロジックジャンプと読んだ。営業マンがその店の情報をたくさん収集し、理解していることをお客様が気付くからだ。