「ゼミナール マーケティング入門」を元に、要約メモしておきたいと思います。
- 一口に「競争」といっても、競争関係を需要の同一性からとらえるか、技術の共通点からとらえるか、事業構造の類似性からとらえるかによって、焦点となる競争の性格はずいぶんと違ったものになる。現実の競争の場は、平面的なものではなく、重層的に構成される。技術の共通性をベースとした競争の場を「産業」、事業構造の類似性をベースとした競争の場を「戦略グループ」と呼ぶ。
- 産業という競争の場では、構造としての競争に関わるさまざまな要因が企業全体の平均的な収益性に影響を与える。そのなかで特に重要なのが、「企業の数と規模の分布」「新規参入の容易さ」「差別化の程度」の3つの要因。
- 戦略グループは、産業の内部での競争のユニットとなる。「製品ラインの広さ」と「垂直統合の深さ」という2つの軸を用いることで、4つの戦略グループを識別することができる。
- 同じ産業のなかでも、ことなる戦略グループのあいだには「移動障壁」がある。産業内で長期にわたって企業実績の格差が生じる場合があるのは、この移動障壁が存在するため。また、戦略グループが異なると、どのようなマーケティングの手法や活動が有効であるかも異なってくる。