「Webプロジェクトマネジメント標準」を元に、自分自身が理解しやすいような形でメモしておきたいと思います。
プロジェクトを正式に発足させる
立ち上げのフェーズでまずやるべきことは、そのプロジェクトが誕生した理由とプロジェクトの目標・目的をしっかり把握することです。
プロジェクトの目標・目的は、6つのプロジェクト誕生の背景を理解することで、おのずと決まってきます。
- 市場の要求
例)ブラウザのバージョンアップへの対処として、コーディング変更を行う。 - 顧客の要求
例)ECサイトでの、顧客からのケータイサイト対応のリクエストに応じて、ケータイ用サイトを立ち上げる。 - 法的な要求
例)JIS X8341-3 仕様でアクセシビリティに配慮したサイトを制作する。 - ビジネスニーズ
例)出版社がケータイノベル市場の成長を見込んで、新たなケータイサイトを立ち上げる。 - 技術の進歩
例)ネット回線の通信速度が高まることをふまえて、より大容量で安価なコンテンツ配信サービスを立ち上げる。 - 社会的ニーズ
例)DRMフリーの音楽配信サイトを立ち上げる。
プロジェクト誕生の背景を理解したら、それを目的・目標に落とし込みます。 目的は最終的に達成すべきもので、目標は具体的なツールの提案や達成期日の設定などの、数値的指標です。
ここで、まずはプロジェクト・チャーターを作成します。チャーターの内容は、プロジェクトが進行するに従って徐々に詳細化していきます(段階的詳細化)。必要な項目は以下です。
- プロジェクトの目的や妥当性
- プロジェクトの背景となるビジネスニーズ
- プロジェクト概要や成果物スコープ記述
- ステークホルダー(顧客)などの期待を満たすために達成すべき要求事項
- 前提条件
- 制約条件
- マイルストーン・スケジュール
プロジェクト・チャーターには必要最低限な項目を記入し、ステークホルダー(顧客)の承認を得ます。