ザックリと言うと、有料データや著作権を侵害しているデータなどを、ダウンロードするのは違法ではなく、アップロードする行為に違法性があります。
数年前にネット界隈を騒がせた P2P(peer-to-peer ピアツーピア)ソフトがありました。そのソフトをインストールしているPC同士が繋がり、ファイル交換し合えるというものでした。
A,B,C という3つの PC があるとして、A が C にあるファイルをダウンロードするとします。そうすると単純に C→A へとデータが流れるのではなく、C→B→A のように、B を経由することになります。そうすると B は、知らないうちにファイルをアップロードしていることになります。
ファイルをダウンロードできる代わりに、知らないうちに自分が中継点となって、データを違法アップロードしていることになります。そうなると誰もが考えます。ダウンロード「だけ」できないか。しかしそれはそう簡単に出来ないように作られていました。
ある日、このソフトの作者が逮捕されます。料理人が包丁を使えば道具になるが、殺人者が使えば凶器となる。この包丁を作っている職人さんが逮捕されるのはおかしくないか? そのようにも考えられました。
そして、やはり出てきました。作者だけが持っていたもの。ダウンロード「だけ」ができる自分専用のソフトです。
誰もが欲しいと思うけれど、このソフトが出回ると P2P の仕組みが崩壊します。誰もアップロードしない、つまり何もダウンロードできない無意味な P2P ネットワークの出来上がりです。
これに気が付いたとき、背中がゾワゾワってしましたです。